« 歌舞伎座新開場・杮葺落六月大歌舞伎第三部評 | トップページ | ミュージカル「天翔ける風に」評 »

2013年6月12日 (水)

新橋演舞場・舟木一夫公演評

Photo_2
<見>副題に芸能生活五十周年ファイナルとある。改めて歌手・舟木一夫の足跡の大きさを感じさせる公演であった。
 第一部は船橋聖一の原作を斎藤雅文が長野主膳を中心に脚色、金子良次が演出した「花の生涯―長野主膳ひとひらの夢」。井伊直弼の軍師となり安政の大獄を推進した長野主膳の恋と政治への情熱を描く。舟木の主膳で、里見浩太朗の直弼。葉山葉子が、主膳と直弼に命を賭けて尽くす三味線の師匠を演じる。
 歌手による芝居と歌謡ショーの二本立て公演では、芝居が歌手のご愛嬌程度のものである場合もあるが、舟木のは本格的だ。デビュー以来、映画、テレビ、舞台に盛んに挑戦してきた成果が今、実っている。今回の長野主膳は開国を願う国学者。背筋を伸ばし、井伊直弼に堂々と意見を述べる傑物に造り上げた。
 ベテラン俳優の里見は、直弼の大老としての風格を漂わせる。葉山もベテランらしく好助演しているが、やはり舟木と里見の2人が存在感を示した舞台というべきだろう。
 第二部の「シアターコンサート」になると、舟木はガラリ変わって笑顔の青春歌手で歌いまくる。「あゝ青春の胸の血は」「君たちがいて僕がいた」「高校三年生」「学園広場」「絶唱」など大ヒット曲を聴くと、御三家として歌謡界に君臨した昔を思い出す。若々しいのだが、自ら68歳と語る言葉にそれなりの年輪が漂う。
10日所見。
――29日まで上演。
(写真は左から葉山葉子、舟木一夫、里見浩太朗)=松竹提供

« 歌舞伎座新開場・杮葺落六月大歌舞伎第三部評 | トップページ | ミュージカル「天翔ける風に」評 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1759264/52015400

この記事へのトラックバック一覧です: 新橋演舞場・舟木一夫公演評:

« 歌舞伎座新開場・杮葺落六月大歌舞伎第三部評 | トップページ | ミュージカル「天翔ける風に」評 »

無料ブログはココログ