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2014年9月 7日 (日)

舟木一夫特別公演評

<見>歌手・舟木一夫の芝居とヒットパレードの二本立て。
芝居は橋本忍原作、斎藤雅文脚本、金子良次演出の「八百万石に挑む男」。徳川将軍吉宗のご落胤と称する天一坊を題材にしているが、舟木は天一坊(尾上松也)を支える山内伊賀之亮。今年69歳になると舞台で語っていた。長年映画や舞台で活躍しているだけあって、台詞も落ち着いたもの。軍師としての重みもある。
 全体的に軽い作りだが、伊賀之亮が大岡越前(林与一)に、天一坊は吉宗の実の子であることを伝え、それにも拘わらず政治的判断で偽物として処罰されるに違いない天一坊の助命を嘆願する「越前役宅」と、続く、越前が吉宗(田村亮)に天一坊を逃がすことを進言し、吉宗と天一坊が対面する「御浜御殿」は緊張感があり、充実している。
林は役もいいが、肚の座った演技で舞台を引き締め、うまく物語を展開させる。田村も将軍の貫録を示すと同時に、ひとりの父親としての情愛を見せる。若い松也は、父・吉宗との再会を果たした後の花道の引っ込みに、歌舞伎役者らしい思い入れがある。
 時代劇の面白さを堪能させてくれる2場であった。
 「ヒットパレード」では、曲名を言うのも恥ずかしいと照れながら大ヒット「高校三年生」を熱唱するなど、気さくな人柄を表わした。
4日所見。
――24日まで新橋演舞場で上演。

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