« 東宝「ショーシャンクの空に」評 | トップページ | 国立劇場十二月文楽公演評 »

2014年12月16日 (火)

焦点・女優出演、システィーナ歌舞伎

 来年2月に徳島県鳴門市の大塚国際美術館でシスティーナ歌舞伎が開かれることになり、暮れに都内で製作発表が行われた。バチカンのシスティーナ礼拝堂を模した美術館内ホールで毎年開催しており、6回目となる今回の話題は女優との共演である。
 発表によると演目は百合若伝説を素材にした水口一夫作・演出の「百合若丸弓軍功(ゆりわかまるゆみのいさおし)」で、主役・片岡愛之助の相手役に元宝塚の大和悠河を迎えるというのだ。
 会見の冒頭、松竹の安孫子正副社長は、「歌舞伎は出雲の阿国から始まったが、やがて男性だけの演劇になった。この時代になってすべてのものを取り払いながら、時代に合った歌舞伎を作っていくという精神が大事。大和悠河さんの出演でいいお芝居になると思います」と挨拶した。10年ほど前、愛之助は元宝塚の女優たちと平成若衆歌舞伎を上演した。しかし、これは、歌舞伎に女優が参加するというより、江戸初期に禁じられた「女歌舞伎」「若衆歌舞伎」を再現するような舞台であった。今回は、正式な歌舞伎に女優が加わるのである。
 片岡愛之助は、「大和悠河さんにご出演いただき、かぶく心で、ほかの公演に持っていけるような芝居を目指します。伝統の歌舞伎と新しい歌舞伎の両方を作っていきたい」。大和悠河は「女性が歌舞伎に出ていいのかと思いましたが、新しいものへの挑戦ということなので。歌舞伎がどんどん前に進んデイル中に参加させていただけるのはうれしい」と語った。
 「自由な発想で女性も出ていた歌舞伎の原点に戻って新しい歌舞伎を」というのが安孫子副社長の考え方だ。明治維新の大変革の中でも本格化しなかった女優の歌舞伎参加が動き出していると見ていいのだろうか。
(伝統文化新聞にも掲載します) 

« 東宝「ショーシャンクの空に」評 | トップページ | 国立劇場十二月文楽公演評 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 焦点・女優出演、システィーナ歌舞伎:

« 東宝「ショーシャンクの空に」評 | トップページ | 国立劇場十二月文楽公演評 »

無料ブログはココログ