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2015年1月 9日 (金)

初春花形歌舞伎「石川五右衛門」評

<見>6年前にこの劇場で初演した樹林伸原作「石川五右衛門」の改作。今回も天下の大泥棒・五右衛門は海老蔵である。川崎哲男・松岡亮脚本、藤間勘十郎振付・演出。
 五右衛門は秀吉(右近)の子であり、子まで生す仲になった茶々(孝太郎)が中国・女真の一部族の長・ワンハン(獅童)にさらわれため大陸に渡る。そこで別の女真族の長・ヌルハチ(九團次)と義兄弟になり、ワンハンを打ち破る。ヌルハチと血縁関係にあることも明らかになる。何とも奇抜な話だが、史実のヌルハチは清国初代皇帝。スケールの大きな空想物語だ。
 海老蔵は、恋模様、宙乗り、大立ち回りなど大活躍。無理な展開も納得させてしまうのが、海老蔵の力である。「絶景かな」の名台詞は、花形の中では随一の迫力。このカリスマ性で、現代の歌舞伎十八番を作っているようにも思える。
 獅童は冷酷な権力者を好演している。ワンハン軍の女将軍櫻嵐女の笑三郎も好演である。
5日所見。
――25日まで新橋演舞場で上演。

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