« 国立劇場十二月歌舞伎評 | トップページ | 民芸「根岸庵律女―正岡子規の妹」評 »

2015年12月17日 (木)

文学座アトリエの会「白鯨」評

<見>メルヴィルの小説をセバスチャン・アーメストが劇化。小田島恒志訳、高橋正徳演出。
 19世紀の米捕鯨船が舞台。巨大なマッコウクジラ、白鯨と、かつて片足を白鯨にちぎられたエイハブ船長たちの戦いを描く。浪布が乱舞し、激しい動きで展開する捕獲場面は舞台の狭さが生き、壮烈である。
 襲いかかる白鯨が悪で、敢然と立ち向かう船長が善。あるいは、白鯨に対する復讐の鬼と化した船長が悪で、追われる白鯨が善。緊迫した中、ふたつの解釈が筆者の脳裏で交差する。
 小林勝也が枯れた老境の中に復讐への執念を燃やすエイハブ船長を熱演、舞台をリードする。
石橋徹郎が船長をいさめるスターバック、中村彰男が白髪まじりのマン島人、采澤靖起が狂言回しのイシュメイルを好演した。
14日所見。
――22日まで文学座アトリエで上演。 

« 国立劇場十二月歌舞伎評 | トップページ | 民芸「根岸庵律女―正岡子規の妹」評 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 文学座アトリエの会「白鯨」評:

« 国立劇場十二月歌舞伎評 | トップページ | 民芸「根岸庵律女―正岡子規の妹」評 »

無料ブログはココログ