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2017年8月 9日 (水)

ミュージカル「にんじん」評

<見>フランスの作家ルナール原作。栗山民也演出。山本直純音楽。
赤毛でそばかすのため家族から「にんじん」と呼ばれる少年フランソワ・ルピック(大竹しのぶ)の懸命に生きる姿を描く。理不尽な母ルピック夫人(キムラ緑子)、冷たい父ルピック氏(宇梶剛士)、わがままな兄フェリックス(中山優馬)と姉エルネスティーヌ(秋元才加)。彼らの作り出す虚飾の団らん。

百年以上前の作品だが、家族そろってわが身かわいさからにんじんをいじめ、自殺未遂にまで追い込む姿は現代に通じる「いじめの構図」と言える。
注目は、還暦を迎え、38年ぶりににんじんを演じる大竹。達者な芸で性差、年齢差を乗り越え、14歳の男の子になりきっている。抑圧され内向する屈折した心理の描写は自然である。別の作品だが、「女の一生」の少女時代の布引けいならどう演じるであろうか。
今井清隆が「名づけ親」で温かみを出した。真琴つばさがにんじんを応援するアネット

3日所見。
――27日まで新橋演舞場で上演。

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