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2017年9月27日 (水)

松竹「アマデウス」評

<見>老宮廷楽長サリエーリは、かつて大作曲家モーツァルトを殺したと告白する。その回想の中で、天才モーツァルトへの嫉妬、自分には彼が天才であることを理解できる才能しか与えてくれなかった神への怒りをぶちまけ、モーツァルトを破滅に追い込む顛末を語る。ピーター・シェーファーの名作を主演の松本幸四郎が演出。
幸四郎は昭和57年からサリエーリを演じ、今公演中に通算出演数450回を超す。当たり役のひとつである。サリエーリの年齢73歳を超えた幸四郎だが、20分の休憩をはさんで3時間近い舞台に出ずっぱり。歌舞伎に通じる力強い台詞術で観客を圧倒する。その気力、体力には驚かされる。サリエーリの狡猾、傲慢、卑屈、即ち人間の持つ負の部分を巧みに紡ぎあげる。
桐山照史のモーツァルトは歴代の中で最も子供っぽさを感じさせる。それだけ稚気に満ち、役に合う。サリエーリに押し負けてはいない。これは幸四郎の力量のせいもあろう。
モーツァルトの妻コンスタンツェは大和田美帆。まずまずの出来。
26日所見。
――10月9日までサンシャイン劇場で上演。

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