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2019年3月 4日 (月)

焦点・浅草 祭礼行事と浅草の声明

東京・国立劇場の大劇場で3月2日、特別企画公演「浅草―祭礼行事と浅草寺の声明―」が開かれた。浅草の浅草寺や浅草神社にまつわる祭礼の行事や浅草寺の声明を舞台で行う異色の公演である。

祭礼行事を集めた前半は「木遣り」から。江戸消防記念会第五区のメンバーが張りのある男性的な美声を披露した。

続く「浅草三社囃子」は浅草あやめ連が締太鼓、大太鼓、鉦、笛で華麗に賑やかに。

「浅草神社巫女舞」は舞姫が平和を願って厳かに「浦安の舞」を舞った。

「神事びんざさら舞」は保存会が獅子舞や田楽舞を神妙に披露した。

「白鷺の舞」は8人の舞人が白鷺に扮し、楽人とともに優雅に舞い踊る。舞台とうまく合った、絵になる動きは芸術的である。

祭礼行事の最後は「金龍の舞」。長さ18メートル、重さ88キロ、金鱗8888枚という大きな龍を8人で操る。静と動が交差する動きはダイナミック。客席を練り歩いて喝采を浴びた。舞台中央で見せたトグロを巻いた姿は大迫力。社会の悪をにらんだように思えた。参道で拝見したことはあるが、それ以上の迫力と感動があった。

後半は「浅草寺の声明」。「法華八講」を数十人の僧侶が唱える。事前の説明によると舞台上での読経だが、法会でもあるそうだ。音楽的でもあり、論議は劇的でもある。1時間の長丁場だが、飽きることはない。聞き終えると、心が洗われたような気がした。

宗教と伝統の重みを考えさせてくれる公演であった。一方で、ここ数年、浅草寺は外国人観光客でにぎわっている。この公演の中で英語による紹介もあった。外国人観光ブームがここまで押し寄せてきたか、とも思った。(伝統文化新聞にも掲載します)

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