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2019年8月10日 (土)

焦点・日本舞踊・市川會の三代襲名

人気歌舞伎俳優・市川海老蔵の主催する日本舞踊市川流のリサイタル・市川會が8月3日から12日まで東京・渋谷のシアターコクーンで開かれている。

今回は海老蔵の叔母で同流派の総代を勤めてきた市川紅梅が初代市川壽紅に、妹で補佐を勤めてきた・市川ぼたんが四代目市川翠扇に、そして長女・堀越麗禾が四代目市川ぼたんにそれぞれ名を改める。めでたい三代襲名披露の大イベントなのだが、10日連続公演とは異例。日本舞踊の現状から見ると快挙と言っても過言ではない。海老蔵の現在の勢いを示した公演である。

7日正午の公演を拝見したが盛会であった。

「寿式三番叟」は壽紅の翁、翠扇の千歳で荘重に幕を開けた後、海老蔵の三番叟は力強く足を踏む。この人らしい三番叟である。

続いて能楽師を招いて祝言曲「高砂」を舞囃子で聴かせた。高尚を好む九代目市川團十郎を意識したのだろうか。

襲名の「口上」で座頭役の海老蔵は時代風のかしこまった口調で話しを運ぶのだが、壽紅に挨拶を促すときに「おばちゃん、よろしく」と砕け、和ませる。

続いて海老蔵の幼い長男・堀越勸玄の「玉兎」とぼたんの「羽根の禿」のかわいい踊りに場内が沸く。

最後は翠扇が大曲「京鹿子娘道成寺」に挑む。幕切れで「待ちやーがれ」の大音声とともに客席通路を通って海老蔵扮する大館左馬五郎が押し戻しで登場、派手な幕切れを作った。

筆者は5月に出版研究センターから「十二代目市川團十郎の世界」を上梓した。同書で十二代目團十郎は日本舞踊・市川流を熱く語り、また日本舞踊普及に活躍したことを紹介している。

海老蔵は来年5月、父・十二代目の後を継ぎ十三代目を襲名する。今回の市川會を見ていると、父同様、日本舞踊普及発展に貢献してくれるものと思う。=敬称略

(伝統文化新聞にも掲載します)

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