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2020年12月10日 (木)

歌舞伎座十二月大歌舞伎

12月9日に歌舞伎座十二月大歌舞伎の第二部と第三部を拝見した。共に若手中心の好舞台であった。

第二部「心中月夜星野屋」は落語「星野屋」を題材にした喜劇。星野屋照蔵(中車)は妾おたか(七之助)の本心を確かめようと川に身を投げる心中話を持ち掛けるが、本気で愛していないおたかは母お熊(猿弥)の企みに乗り、自分だけ身を投げなかった。怪談仕掛けやどんでん返しで大いに笑わせる。

七之助は歌舞伎味と現代調が調和して好演。

中車は歌舞伎味は薄いが、元来の達者な芸で見る側を納得させる。

猿弥はいつもながらうまい。身投げの稽古では動きのよさも見せる。カラッとした根の浅い悪意が舞台を面白くしている。

片岡亀蔵が照蔵側に付く和泉屋藤助で好助演。

第三部は「傾城反魂香」。

師匠土佐将監光信(市蔵)の苗字をもらえない吃音の絵師浮世又平(勘九郎)は女房おとく(猿之助)と共に死を決意、石の手水鉢に自画像を描くと反対側にも自画像が浮かび上がるという奇跡が起こる。

勘九郎は吃音を抑えて演じる。誠実な仁が生き、奇跡譚で感動を呼ぶ。

猿之助は若手の域を脱し、中堅実力派。きめ細かな演技で本作が単なる奇跡譚ではなく夫婦愛の物語であることを示した。

重みがあった市蔵の将監、優しさのある梅花の北の方もいい。團子の雅楽之助、鶴松の修理之助。

 

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